Xサーバーのメールマガジン機能では、時間指定の予約配信及び、ステップメールの機能が備わっていない、非常に簡易的なものになります。
なので、メールマガジンを配信する上で便利な機能を使うとなると、どうしても外部のサービスやソフトに頼ることになるのですが、もしそれらを利用するのであれば、ステップメールが利用できるものをおすすめします。
ステップメールとは?
ステップメールとは、シナリオに沿った複数のメールを設定しておくことで、メールマガジンの読者登録されると、自動で1通ずつ指定した間隔でメールが配信される機能で、一度設定しておくとあとは自動で行ってくれるので、とても便利な機能です。
ステップメールのメリット・デメリット
その他のメリットとして
- 設置したURLのクリック回数や、誰がクリックしたか?を解析することができる。
- システムによっては、シナリオを分岐させることができるものもある(上級者向け)
- ポイント制を導入することで、読者に楽しんでもらえる工夫ができる
- もちろん、単発で即時配信や時間指定配信ができる。
ステップメールのデメリットとしては、
- シナリオを含む、初期設定が初心者には難しい。
- コストが高い。
といった点がありますが、自動化のメリットはそれを大きく上回ることができるので、メールマガジンを導入するのであれば、ステップメール機能は外せないものになります。
ステップメールの種類
このステップメールを利用するには主に2種類の方法があります。
- ASP型メールマガジンのサービスを利用する。
- サーバーにメールマガジンのシステムを設置する。
ASP型メールマガジンとは?
外部で提供されているメールマガジン配信サービスとなります。
サービス提供者が用意したサーバーを使い、メールマガジンの設置作業も行ってもらえるが、初期費用+月額利用料が必要になる。
このASP型には無料で利用できるものもあるが、ステップメールが利用できなかったり、メールの前後に広告が入ることがある。
例)アスメル、エキスパートメールなど
サーバー設置型メールマガジンとは?
メールマガジンのソフトを、ご自身が契約しているレンタルサーバーにインストールしてメールマガジンを配信することができるが、インストールマニュアルがあるとはいえ、初心者には難易度が高いと思われる。
基本的にソフトを買い取るため、初期費用は高めだがランニングコストは安い。
※ソフトによっては月額利用料が必要なものもあります。
例)MilkyStep Pro、ネット商人Pro缶、Cyfonsなど
サーバー設置型のメールマガジンを利用する大まかな手順
このサーバー設置型のメールマガジンはソフトによってインストールや設定方法が異なりますので、インストールマニュアルをよく読んで、それに従ってインストールを行ってください。
大まかな流れとしては以下のような感じになります。
- 購入したメールマガジンのシステムをダウンロードする。
大体の場合はZipファイルでダウンロードされるので、Laplusなどで解凍してください。 - メールマガジンに使用するデータベースを作成する。
Xサーバーのインフォパネルより、「MySQL」のページにて新しくデータベースを作成する。 - FTPを使って、解凍したフォルダをサーバーにアップロードする。
Xサーバーの場合は使用するドメインの中の「public_html」というフォルダの中にアップロードします。 - インストールするためのファイルにアクセスする。
「http://ドメイン/public_html/ソフトのフォルダ/インストール用ファイル/」にアクセスすると、インストールのページが表示されるので、マニュアルに従って必要事項を記入し、インストールします。 - 「cron」の設定をする。
Xサーバーのインフォパネルより「cronの設定」のページにて、新しく「cron」を設定する。 - 初期設定をして、テストする。
ヘッダーやフッターの設定や、配信の確認テストを行う。
この中で、「データベースの作成」と「cronの設定」はXサーバーでの作業になるので、解説していきます。
データベースの作成
メールマガジンのソフトをインストールする前に、それを使用するためのデータベース「My SQL」をサーバー内に作成する必要があります。
MySQLユーザーの追加
作成するデータベースにアクセスできるユーザーを「MySQLユーザー」と呼び、はじめに作成しておきます。
1.インフォパネルにある「My SQL5設定」をクリック。
2.「MySQLユーザーの追加」をクリック。
3.わかりやすい半角英数字を入力し、パスワードを設定したら「MySQLユーザーの追加(確認)をクリック。
4.確認したら、「MySQLユーザーの追加(確定)」をクリック。
5.MySQLユーザーが追加されたら、「MySQLの追加」をクリック。データベースを作成します。
データベース(MySQL)の追加
1.MySQLユーザーん時と同じように、半角英数字を記入して、文字コードを「UTF−8」に設定します。
入力したら「MySQLの追加(確認)」をクリック。
2.確認して「MySQLデータベースの追加(確定)」をクリック。
3.「MySQLの一覧」タブを開き、先ほど作成したデータベース名の欄で「アクセス権未所有ユーザー」の中から、同じく先ほど作成した「MySQLユーザー」を選択する。
4.「追加」をクリックすると、「アクセス権所有ユーザー」に先ほど設定したMySQLユーザーが追加される。
ちなみにWordpressの自動インストールを行っている場合、「ドメイン_WP(数字)」と書かれたデータベースや、MySQLユーザーが自動で作成されます。
メールマガジンをインストールする時、データベースは新しく作成したものを選択してください。
「cron」の設定
「cron」とは、指定した時間に指定したコマンド(プログラム)を自動で実行させるサーバーの機能です。
この設定を行わないと、ステップメールや通常のメール配信ができません。
この「cron」の設定についてもインストールマニュアルに記載されているはずなので、それに従って必要事項を記入していただければと思います。
以下、Xサーバーでの「cron」の基本的な設定になります。
1.インフォパネルより「cron設定」を開きます。
2.「cron」の一覧と、確認用メールアドレスのページが表示されるので、「CRONの追加」をクリック。
3.これが「cron」の設定画面になります。
- 分:0~59までが入力でき、上記の「*/10」とは、毎時間10分おきにプログラムを実行するという意味で、「*」は「指定しない」という意味になります。
- 時間:0~24までが入力できる。「*」で指定しない「*/1」で毎日1時間おきということになります。
- 日:1~31までが入力できる。「*」で指定しない「2」で2日に配信ということになります。
- 月:1~12までが入力できる。「*」で指定しない「3」で3月に配信ということになります。
- 曜日:0~7までが入力できる。0と7は日曜日、1~6は月曜日〜土曜日となります。
「*」で指定しない「3」で火曜日に配信ということになります。 - コマンド:実行するプログラムを指定します。「usr/bin/php5.3/」を先頭に付けて、あとはファイルの場所を指定します。詳しくはインストールマニュアルに入力の指示があると思います。
- コメント:「cron」のメモになります。
例えば上記の画像の場合は「10分おきに配信する」という設定になります。
これは常にサーバーの中で動いていることになりますが、メールの配信設定を確定しないかぎり読者にメールが配信されないので安心してください。
例えば即時配信で22時15分に配信を確定させると、実際には22時20分にメールが配信されるのですが、これはcronの設定が「10分おきに実行」になっているためです。
終わりに
サーバー設置型のメールマガジンを設置するには、インストールマニュアルを十分読む必要があります。
大半のマニュアルには画像付きで解説されており、熟読すると設置・設定はできるようになっていますが、もし「うまく設置できない」「自分で設置できそうにない」という場合には、メールマガジンの設置をSBアカデミーの受講生であれば、特別価格にて設置代行いたしますので、お気軽にご相談ください。
以上「サーバー設置型のステップメールについて」の解説でした。